本が好きな人の思考や行動は、そうでない人からすると独特なものがあります。時には理解に苦しむものもあるかもしれません。そこで、本好きな人、読書好きな人の思考や行動をまとめてみました。
この記事はこんな人におすすめです。
・同じ本好き、読書好きの人が自分と同じ思考や行動をするのか知りたい
・周りに本好きの人がいて、生態を知りたい
忙し時ほど読書が進む
忙しいと本が読めないようになりそうですが、実は逆です。本は忙しい時ほど読みたくなります。見てはいけない、と言われると、ますます見たくなる感覚と同じです。
忙しくなくなると、もっと読書するようになるかというと、そういう訳でもありません。あれは何だったんだろうというほど、ゆっくりしてしまって、読書欲がなくなり、そこまで読書が進みません。
忙しい時ほど、なんとか時間を有効に使おうとして、読書に集中できるようです。
試験の前日に部屋の掃除をしたくなるのと同じなのかな。
趣味が読書だということを忘れている
読書が好きな人にとって、本を読むことは息を吸うのと同じぐらい、自然なことです。あまりに当たり前すぎるので、趣味を聞かれたときに「読書です」と言うのを忘れてしまいます。
他の人が、「趣味は読書です」と言ったときに、「あ、私もそうだったわ」と気づきます。
読書好きな人は好奇心旺盛なので、読書以外にも色々な趣味を持っています。それもあって、趣味として読書が一番最初に出てこないことがあります。
本屋なら何時間でも待てると言う
本が好きな人は、本屋にいると時間を忘れて本探しに没頭します。気づくと何時間も経っていることも。本屋の前を通ると中に入らずにはいられません。
待ち合わせ場所が本屋だとテンションがあがります。遅れてくると連絡があっても、「いくらでも待てるから大丈夫!」 とかなり頼もしい感じになります。
本好きの人とは、できるだけ本屋で待ち合わせをするようにしましょう。本好きじゃない人でも、本との運命の出会いがあるかもしれません。
本にお金は惜しまないと決めている
本好きは、たとえ他のものを切りつめても、本にだけはお金を惜しまないと決めています。
なぜなら、それまでの経験から、読書はコストパフォーマンスがいいと考えているからです。たった1,000円で、こんなに得るものが大きいなんて! と読むたびに感動しています。
また、新刊は毎年7万冊以上出るので、ベストセラーやロングセラーでない限り、本が本屋に並んでいる期間は思っている以上に短いです。購入を迷って次に来た時に、と思っていたらもう店頭からなくなっており、題名も忘れてしまっているという経験をして、「迷ったら買う」と決めている人もいるくらいです。
「おわりに」をはじめに読む
本を読みなれてくると、「おわりに」ははじめに読んだとしても、ほとんど支障がないことがわかってきます。「おわりに」には、むしろ著者が本を書いた時の想いが書いてあることが多いので、最初の段階、本を選ぶときに読んだ方が、自分の読むべき本かどうかの判断に役立ちます。
また、どこかで「おわりに」から読むことが 通な読み方だとさえ思っているところがあります。
スピン(しおり)を見つけるとテンションが上がる
本はいつでも読むことを中断できるところが利点の一つです。中断するときに、どこまで読んだかをマークしておける、しおり(栞)は読書するときに必須アイテムです。
紙のしおりは挟むタイプものだと、しっかり挟んでおかないと落ちてどこまで読んだかわからなくなってしまうこともあります。
一方、もともとスピンを糊でつけてくれている本だと、固定されているので落ちたり抜けたりすることはまずありません。本のデザインの一部になっているので、自然な感じがするのもいいです。
本によって、紐のしおり、スピンがついている場合とついていない場合がありますが、つけると原価が上がるようで、スピンがついている本は昔に比べて減少傾向にあります。
スピンがついている多くは、単行本です。文庫本でスピンがついているのは、新潮文庫と星海社文庫とほぼ日文庫だけになっています。(他にもあるかもしれませんが、私が持っているものだとこの3つでした。)
どういう本なの!?
電車で本を読んでいる人の前に立つ
読書は一人でできます。でも、他の読書好きのことがひそかに気になっています。電車ではほとんどの人が携帯を見ています。そのなかで、紙の本を読んでいる人がいると、仲間を見つけた気持ちになって嬉しくなります。
座席に一人だけ本を読んでいる人がいると、できればその人の前に立ちたいと思います。読書に集中しているので、目が合うことはほとんどなく、自分も読書に集中できるからです。
カバンの中に本が入っていないと不安
読書が好きな人は、隙あらば本を読もうとします。もし、予定が変更になり、ぽっかりと予定が空いてしまったときに本を持っていなかったら…! そう思うと夜も眠れません。
90%ぐらい読み終わり残り10%ぐらいになったとき、出先でその本が読み終わったらどうしよう、という不安に駆られます。なので、もう1冊次に読む本をカバンに入れます。たとえ荷物になったとしても。最初から2~3冊持ち歩いている人もいます。気分によって読む本を変えるためです。
結局、一度も本を開かずに往復することもあります。そんな時は、「いいトレーニングになったわ」と自分を納得させることにしています。別に読まなくてもいい、というゆるい気持ちでいる方が、読書は逆に進みます。
多読派ではないことをアピール
どんなことにも、上には上がいます。読書でいうと、図書館の本を端から順番に全部読んだ、という強者に会ったことがあります。
それに比べたら私は……。となり、「本が好きだ」とはいうものの、「でも、多読派ではないんだよね」と防御線を張ります。
速読はできないことをアピール
本が好きだというと、「速読できるんですか?」と結構な頻度で聞かれます。でも、本好きで速読ができる人って、ほとんどいないのではないでしょうか。過去にトライしてみたものの、できなかった人が多いと思われます。
先が気になって飛ばし読みをしたり、つまみ食いのように、「つまみ読み」をしたりすることはあっても、スピーディーにページをめくり、全部の文章を読んで頭に入れていくことはできません。
なので、「本を読むのが好きなんです。でも、速読はできないんですけどね。」と先に宣言してしまうこともあります。
何冊読んだか答えられない
「一年で何冊ぐらい読むんですか?」と聞かれますが、明確に答えられる人は意外に少ないです。
本好きにとっては、難問だとさえ思えます。なぜなら、そもそもちゃんと数えたこともないし、読みかけの本もあります。繰り返し読んでいる本もあるし、なんなら積読まであって、どう数えたらいいのかさえよくわかりません。
また、おもしろい本との出会いがあればそれが嬉しいので、何冊読んだかということにあまり焦点をあてていません。ただ、聞かれるので、ちゃんと回答を用意している本好きもいるにはいます。
出版業界への就職を目指した過去がある
社会人になるタイミングですでに本が好きだった人は、本を作る仕事への憧れから、一度は出版業界への就職を考えます。
ただし、出版業界への就職は狭き門なので、実際に就職できる人はごくわずかです。
就職できなかった人は、中途採用で出版業界を目指す場合もあります。ですが、ほとんどの人は「趣味で本が読めたらいいか」と自分を納得させています。
図書館司書を目指した過去がある
本が好きな人にとって、図書館は本に囲まれて働ける幸せな場所です。
ただ、図書館司書の資格が取れる大学は限定されており、また単位数も多いため、資格取得の段階であきらめる人が多いです。
また、仮に資格を取得したとしても、図書館は都道府県や市町村が運営しており、図書館だけでずっと働き続けられる職種は派遣社員だったりします。
ほとんどの人は、「働いている間は本が読めないからいいか」と自分を納得させています。
読めば読むほど謙虚になる
本を読むと、自分の知らない新しい世界が無限に広がっていることがわかります。自分がいかに無知な存在なのかと思い知らされるので、謙虚になります。
人間は、謙虚な気持ちを忘れないことで、いつまでも成長することができます。読書はある意味、若返りの薬を飲んだのと同じ効果があるといえます。
自分の意見を述べたつもりが本に書いてある言葉だった
自分の考えとして無意識に話したことが、あとで本を再読したときに、「あっこの本に書いてあることを自分の考えのように話してしまっていたな」と気づくことがあります。
読書ノートなど作っていなくても、読んだ本のことは意外に記憶に残っています。一度読んで印象に残った本の内容は、自分の血となり肉となっているものです。
本好きの方は何個あてはまっていましたか? また、そうでない方はどう思いましたか?
愛すべき本好きの生態が少しでも伝わると幸いです。
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